
亡くなった方を弔うことが仕事な人が主人公の映画、と言うと、「おくりびと」が頭に浮かぶ。
そんな映画かなとあまり前もって知らずに観に行きました。
市の民政係として孤独死した人を弔う44歳のジョン・メイ。
自分はひとりぼっちなのは高い棚の上に置き、孤独死した人の葬式に参列してくれる知り合いを探す。
見つからなければ誰も参列しないお葬式を行なう。
その式は亡き人の宗教や好みを尊重し
彼が遺品から人物をたどって流す音楽を選び、弔辞を綴る。
ひとつひとつがとても丁寧ですばらしい仕事ぶりなのだけれども・・・
うまいことつけたなという邦題「
おみおくりの作法」。
原題「STILL LIFE」って、そのまま訳すとどうもしっくりこない感じです。
規律正しく、少ないモノで堅実に暮らすジョン・メイの生活が面白い。
イギリスらしいグレーな曇り空、
主人公の暮らしの中にあるスモーキーなブルー&グレイのものの数々。
抑えめで優しい穏やかな色合いがこの映画のトーンを語っていた。
キッチリしていたジョン・メイに少しずつ起こる変化が心地いい。
ブラックティーでなくココア、ネクタイでなくセーター、
イラストのついたマグカップ、そして、笑顔。
物語では、ちょっと、いや、かなり切ないことが起こるのだけれども、
それでもラストには光射す救いがあるような。
ラストシーンで景色がほんのりだけどピンクがかる。
ほんのちょっと、少しだけピンクのフィルターがかかる感じ。
あれは実際にそう描かれていたのか、それとも私にはそう見えたのか。
よい映画でした。
お葬式とかお墓とか、ちょっと考えちゃうけど。
はて、近頃ブログでは映画の話ばかりになってしまっております。
にっかぼっかなお兄さんが我が家に出入りしていた件やら
大事なスカパラライブまであと数日なのにじぇんじぇん痩せない話とか
他に書くこともあるんだけどね、
ついつい観た映画の覚え書きにしちゃっております、ブログを。
たはは。